水耕栽培でモロヘイヤ。とろろごはん風に食べてみたいと思います

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 私はネバネバした食べ物、例えばオクラや山芋、メカブなどが好きです。100円ショップにはオクラの種が売っていますが、その隣に少しだけ珍しい種がありました。それは「モロヘイヤ」です。モロヘイヤは今まで食べたことはないですが話によると、葉を刻むとネバネバするらしいのです。
 モロヘイヤ単体をご飯にかけても美味しそうですし、他のネバネバ野菜と一緒に混ぜて食べるともっと美味しくなりそうな気がします。そこで水耕栽培でモロヘイヤを育てて、とろろごはん風に食べてみることにしました。

 

 

 

 

モロヘイヤの種

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 モロヘイヤの種は大きさが1~2mmほどです。全体的にカクカクしており、三角錐っぽい形をしています。この種には有毒成分が含まれており、食べると食中毒を起こしてしまうので注意しましょう。

 

水耕栽培容器&液体肥料

 モロヘイヤを育てる水耕栽培容器は、上の記事のものを少し改良して使いました。

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 上の記事ではお茶パックを使っていますが、今回は加工がしやすく、また根が通りやすい「マイクロファイバーふきん」を使いました。
 液体肥料には微粉ハイポネックスを水道水で1000倍に希釈したものを使用します。

  

2018年6月23日 種まき

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 バーミキュライトを液体肥料で濡らし、モロヘイヤの種を5個程度、数mmの深さに蒔きました。このカップを水耕栽培容器にセットし、発芽するまで室内に置いておきます。

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 最近分かったのですが、水分が多すぎると発芽しにくい種があるようです。ですので液肥はまだ容器に入れずに、完全に双葉が開いてから入れようと思います。
 今までの経験から、種が小さいものは早く芽が出る傾向があります。予想では3日後には芽が見えるはずです。

 

2018年6月25日 発芽一歩手前

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 種を蒔いてから2日目の朝です。種が地表に出てきており、もうすぐ発芽しそうです。この状態のまま部屋の中に置いておくと、光が足りないせいで徒長する可能性があります。そこで数時間ほど日の当たる屋外に置くことにしました。

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 水の入っていない水耕栽培装置は軽いです。もしかしたら風で飛ばされるかもしれないので、容器に5cm程度の水道水を入れて重石代わりにしました。

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 今日は30℃を超える真夏日です。仕事をしている最中は、この暑さのせいでバーミキュライトが乾いていないか心配でした。急いで帰宅し容器を見てみると、水分は少なくなっていましたが、完全には乾いていませんでした。
 これは水耕栽培容器の中に入れた重石代わりの水道水が蒸発し、上手い具合にプラカップの底で凝縮したおかげだと思います。これにより水分がバーミキュライトに補給され、乾き切るのを防止したのです。明日も暑い予報ですので、家を出る前にたっぷりと液肥をあげておこうと思います。

 

2018年6月26日 発芽(発芽から0日目)

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 全てのカップで双葉が開ききりました。この日を「発芽0日目」にしようと思います。

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 種を蒔いてから3日間で発芽となりました。このタイミングで重石代わりの水を捨てて、容器に液体肥料を入れました。これからどの様に成長するのか楽しみです。

 

2018年6月28日 茎が伸びる(発芽から2日目)

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 一昨日発芽したモロヘイヤは葉が大きくなりました。それ以外にも背丈が大分伸びた気がします。

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 芽が出た種の中には、あまり元気がないものもありました。こういった株は今後の成長が期待できません。最初の間引きの時に抜いてしまおうと思います。

 

2018年6月30日 一次間引き(発芽から4日目)

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 発芽から数日たちました。その時にはまた芽が出ていなかった種も成長して、今ではカップが狭くなっている状態です。

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 特にこのカップは種を蒔きすぎたのか、9株くらいあります。このままですと栄養の取り合いになるので、間引きをすることにしました。

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 成長の良い5株くらいを残して間引きます。間引きする時は「抜く」のではなく、根本から「切り取る」と他の株にダメージを与えずにすみます。もう少し本葉が大きくなったら、2回目の間引きをしようと思います。

 

2018年7月2日 2回目の間引き(発芽から6日目)

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 モロヘイヤは1枚目の本葉が大きくなり、そして2枚目の本葉が出てきました。株同士の葉が触れ合ってきましたので、2回目の間引きをしましょう。

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 上の写真が間引き前、下が間引き後になります。株の位置と生育状態を見て、2株ずつ残しました。今後、この2株の成長度合いを比べて、良い方を育てる予定です。

 

2018年7月7日 黒い斑点ができる(発芽から11日目)

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 モロヘイヤは35℃にもなる気温の中でも、ぐんぐん育っています。葉の大きさに比べて茎が細く長いので、折れてしまわないかと心配しています。

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 このペースで成長するとすぐに隣の株と触れ合ってしまいます。そこで最後の間引きを行いました。これでより大きく成長できることでしょう。

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 一昨日、昨日と雨の日が続いています。そして雨がやんだ今日の朝、葉を見てみると黒い斑点のようなものができていました。

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 葉の表面だけではなく、裏側にも斑点が通っています。何かの病気になってしまったのでしょうか?一応このまま様子を見て、広がるようならば殺菌剤を散布しようと思います。

 

2018年7月15日 一気に成長(発芽から19日目)

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 先週までそよ風で茎が折れそうなくらいだったモロヘイヤ…この7日間でとんでもない成長をしました。前回の写真を見ると、この植物には本当に4つの葉しかなかったのかと疑いたくなります。出てくる葉はワックスを塗ったようにツヤツヤテカテカしていて、とても美味しそうです。

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 丈は5倍くらいになりました。風で折れそうな茎は何処へ…むしろ今は風が吹いたら栽培装置ごと倒しそうな感じです。

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 下の方の茎は「草」というよりも「木」になっています。

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 葉は猛スピードで育っています。毎日1枚ずつ出てきている気がします。

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 地上部が大きくなっていますので、それに比例して根の量も多くなっています。真っ白なきれいな根です。

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 前回黒い斑点が発生しましたが、その後は特に何もありませんでした。斑点が付いた葉は普通に育ってますし、他の葉に感染することもありません。何だったのでしょうか?

 

2018年7月19日 予想よりも大きくなる(発芽から23日目)

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 この暑さで成長が一段と早まっている気がしています。高さは30cmを軽く超え、40~50cmに達しそうになっています。これ以上大きくなると手に負えなくなるので、今週末に摘心をして上に伸びないようにします。 

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 脇芽も徐々に出てきました。これが大きく成長すれば収穫量アップ間違いなしです。

 

2018年7月21日 摘心&最初の収穫(発芽から25日目)

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 モロヘイヤの成長速度は恐ろしいく早いです。前回の報告から48時間でさらに成長しし、今もまさに成長中です。大きさを分かりやすくするために、30cm定規を置いてみました。丈は大体60cmくらいはありそうです。これ以上大きくなると置き場に困りますので摘心をしましょう。

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 今回は収穫も兼ねているので、高さが30cmくらいになるようにハサミで切りました。茎は太くて固そうに見えますが、簡単に切ることができます。

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 高さを半分にしたので、かなりスッキリしました。一番成長する場所を取られたモロヘイヤは、次に脇芽を伸ばしてくるはずです。そうすると枝が増えて収穫量がアップします。

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 これが収穫できたモロヘイヤです。葉は太陽をたくさん浴びたおかげか、青々としています。かと言って繊維が硬いわけではなく、生食でも食べれそうな柔らかさです。
 モロヘイヤの収穫する時に気を付けることがあります。それは特定の部位に毒が含まれているので、そこの部分を食べてはいけないのです。色々なウェブサイトを見たところ、《種や花は食べてはならない》で一致していました。しかし茎については、食べて良いよ派とダメだよ派に分かれていました。
 何とも判断が付かなかったので私は種メーカーであるサカタのタネの指示に従って「葉のみ」を食べることにしました。

収穫

モロヘイヤの花、実、種子、茎には有害物質が含まれているので食べないようにします。葉には含まれていないので、安心して食べられます。


出典:株式会社サカタのタネ「モロヘイヤ」

https://www.sakataseed.co.jp/product/search/code00923083.html

 

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 この指示に従って、収穫したものを葉と茎を分けました。ハサミで切り取っても良いですし、手でも簡単に引きちぎれます。名残惜しいですが茎は廃棄します。

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 葉を水洗いし、塩を少し入れたお湯で軽く湯がきます。火はすぐに通りますので、十数秒も加熱すれば十分です。

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 その後冷水で冷やし、水気を絞ります。そうしたら包丁で細かく切ります。細かくなるに従って粘り気が増してきます。粘り気の度合いはオクラ程度です。納豆や長芋のような粘りが出るのかと勝手に思っていましたので、なんだか拍子抜けです。

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 あとは叩いたモロヘイヤに醤油と出汁を加えて混ぜれば完成です。今回はとろろご飯風に食べるので、ご飯にかけてみました。見た目に反して青臭さなどなく、むしろ醤油や出汁の香りの方が強いです。

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 では食べてみましょう。モロヘイヤ自体の味はほぼなく、無味無臭に近いです。これでは何のために食べるのか分かりません。しかし他の野菜にはあまり見られない《ぬめり》、これが非常に美味しいのです。つるりとした食感・喉越しが、出汁の旨味と相まってご飯が進みます。これなら夏の暑さであまりご飯を食べたくない時でも箸が進むでしょう。写真のご飯は小さな茶碗に軽く1杯の量でしたが、美味しくてこの量では全く足りませんでした。

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 私はオクラやモズク、長芋などネバネバ系の食べ物が好きです。これらの食べ物が好きな方には、モロヘイヤはきっと好物になると思います。刻んだモロヘイヤだけではなく、さらにオクラと納豆、場合によりマグロの角切りを入れてご飯にかければ、ネバネバ丼の完成です。考えただけでよだれが出てきそうです。ぜひやってみたいです。

 

まとめ

 モロヘイヤは思ったよりも早く収穫できてしまいました。それでは今回のまとめに移ります。

・発芽から25日で収穫できました。最初の頃は弱々しい姿ですが、それを過ぎると猛スピードで成長していきます。1日数cmくらい伸びる勢いです。

・病気や害虫の被害を受けずに、簡単に栽培できました。葉は大きくなっても柔らかく、いかにも虫が食べそうなものですが食害はゼロでした。

・食べるところは葉だけにすると安心です。収穫した葉はスープに入れたり、湯がいて叩いてネバネバにして食べると美味しいです。

 

 種蒔きから最初の収穫まで約1ヶ月ですので、モロヘイヤの成長は早いですね。育てて良し、食べて良しなのでおすすめできる夏野菜です。育った葉の半量を食べてしまったので、次の収穫までは少し時間が空きそうです。調べたところによると、モロヘイヤは1株だけでも十分な量を収穫できるらしいです。今、3株育てていますので、モロヘイヤ祭りができるかもしれません。

 それでは「水耕栽培でモロヘイヤ」はここで一旦終了になります。終わりと言ってもまだ株は残っていますので、たまに成長具合を報告しようと思います。この文章を書きながら、またあのネバネバを食べたくなってきました。早く次の葉が育ってほしいです。

 

【追記】2018年7月29日 収穫後1週間経過(発芽から32日目)

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 収穫から一週間でここまで回復しました。成長が早いので、2週間に1回収穫できそうです。

 

【追記】2018年8月4日 2回目の収穫(発芽から38日目)

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 前回の報告から一週間が過ぎました。モロヘイヤの高さは1.5倍に成長しています。葉の付き方を見ていると全体にワサワサではなく、枝先に多く生えるようです。

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 これ以上の大きさになると収拾がつかなくなってしまうので、2回目の収穫を行います。前回は地面から30cmのところで切りましたが、今回は45cmから上を収穫します。枝を残すことで脇芽がたくさん出て、さらに収穫量が上がるように仕立てました。

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 収穫できたモロヘイヤはちょうど一つかみ分です。この量でとろろ風モロヘイヤ1.5人前になります。

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 枝の断面図をみると、中が空洞になっていました。

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 株元の成長は早く、すでに私の指と同じくらいの太さです。色も緑から赤茶色に変わっていて、そこそこの強風でも折れることはないでしょう。

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 枝は折れないでしょうが、それを支えている水耕栽培装置の蓋にまさかのヒビが入ってしまいました。

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 このままですと、さらにヒビが広がってしまいます。新しい装置に移植させようにも、3株の根がそれぞれ絡み合っているので取り出すことは不可能です。
 とりあえずモロヘイヤの栽培終了まで持てば良いので、この部分を補修することにしました。まずは電動ドリルを使って、ヒビの横に穴を開けます。

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 そしてアルミ線を通して輪にしました。これで今以上に裂けるのを防げるはずです。
 蓋をよく見ると、経年劣化で割れたもではなく、単に地上部が重いせいでヒビが入ったようです。モロヘイヤはまだ成長しそうなので、何か対策を立てるべきかもしれません。

 

【追記】2018年8月16日AM 水耕栽培装置の破損(発芽から50日目)

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 モロヘイヤは脇芽がどんどん伸びてきています。一時的に半日陰に置いていたのですが、その時には成長が鈍くなりました。その後日当たりの良いところに移動させたら、一気に成長し始めました。モロヘイヤは太陽が大好きみたいですね。

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 先日、水耕栽培装置に割れができたので補修をしました。しかし今度は違う場所にも発生していました。この原因はきっと昨日の強風です。地上部があおられた結果、装置の蓋の部分に負荷がかかったのでしょう。
 これ以上裂け目が広がると、モロヘイヤが液肥の中に落ちてしまいます。一旦室内に取り込んで、対策を練ろうと思います。

 

【追記】2018年8月16日PM 土への移植(発芽から50日目)

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 蓋が割れてしまったモロヘイヤをどうするか考えてみました。今現在モロヘイヤは大きく育っていますので、地上部分の重さは結構あります。おそらく新しい装置に移植したとしても、再び蓋を破壊してしまうでしょう。そこで水耕での栽培は諦めて、『土に移植』してみることにしました。土ならばどんなに育っても壊れることはないですからね。
 作業としては、まずは壊れかけている蓋を切って、モロヘイヤを取り出します。

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 それぞれの根は絡み合って取れませんので、プラカップをつけたまま土に移植してしまいます。 

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 自宅の庭に開いているスペースがあったので、そこにモロヘイヤを植えました。果たして水耕栽培をしていた野菜を土に移植しても、ちゃんと育つのでしょうか。これから注意深く見守ろうと思います。
 モロヘイヤの水耕栽培の終わりは、まさかの装置が壊れて終了となってしまいました。あまりにも育ちが良すぎたので、水耕栽培装置がその重みに耐えられなかったようです。今後は《土耕栽培のモロヘイヤ》として収穫を続けていこうと思います。