チーズケーキを作る時には、クッキーで作った「土台」があるとより美味しくなります。ケーキ部分のしっとり感とクッキー部分のサクサクが相まって、箸ならぬフォークが進みます。
土台の作り方には市販のビスケットを利用したものと、一から自分で作る方法があります。このブログでは以前、森永製菓の「マリー」を使った土台作りのレシピを紹介しました。
マリーを使う利点としては、短時間で簡単に土台ができることです。砕いたマリーとバターを混ぜて、型に敷き詰めれば完成です。作業時間は15分足らずですので、思い立ったらすぐに土台を作れます。実は数年前に、薄力粉やバターを使って一から作ったことがあります。かなり手間がかかったので、今は市販のビスケットを利用する方法に落ち着きました。
しかし最近、自分のお菓子作り技術を上げるべく、再び土台作りにチャレンジしようと思いました。何回か試作した結果、タルト生地のレシピを応用すると比較的簡単に完成することが分かりました。今回その方法を紹介すると共に、市販のビスケットで作った土台と一から作った土台、どちらの方が美味しいのかを確かめてみました。
材料(直径15cmセルクルまたは底が抜ける型2個分)
常温にしたバター50g
常温にした溶き卵(全卵)25g
グラニュー糖25g
ふるった薄力粉100g
作り方
1.バターとグラニュー糖を混ぜる
2.かき混ぜながら溶き卵を数回に分けて入れる
3.薄力粉を入れて混ぜる
4.一塊になったら冷蔵庫に1時間くらい置く
5.生地を厚さ約3mmに延ばす
6.フォークで空気抜き用の穴を開ける
7.170℃で軽く焼色が付くまで焼く
8.セルクルで抜く、または底の大きさに合わせて切り出す
10.完成
では写真で作り方を見ていきましょう。最初に卵とグラニュー糖、バターを混ぜ合わせマヨネーズ状にします。この時、卵とバターが分離してしまうようならば、50度くらいのお湯で湯煎をすると混ざるようになります。
ふるった薄力粉を入れてゴムベラで混ぜます。気温によって異なりますが、生地の固さは手でこねるにはベトベトしていて柔らか過ぎる程度です。そうしたらラップをかけて冷蔵庫に入れ、一時間ほど休ませます。
休ませた生地を厚さが約3mmになるように延ばします。紙が30枚綴ってある大学ノートがちょうど良い厚さなので、毎回これを利用して均一な厚さにしています。
延ばし終わった生地がこちらになります。型を乗せてみて十分な大きなになっているか確認しましょう。焼くと少し縮むので、大きめに延ばしておきます。
延ばし終えた生地にフォークで穴を開けます。これは焼いた時の空気の逃げ道になります。しかし、それでも焼いている途中で膨らんでしまう場合があります。その時には一旦オーブンから取り出して穴を開ければ、膨らみが収まります。
生地が焼きあがったら、型に合ったサイズに切り出します。セルクルの場合は、生地がまだ熱い時に押し当てて抜きます。底が抜けるタイプの型では、粗熱を取った生地に底板を置いて包丁で切り出します。完全に冷めてしまうと細かい切り屑がたくさん出てしまいますので、生地がほんのり温かく柔らかい時に行うのがおすすめです。
余った生地はラップで包んでチャック付き袋に入れて冷凍しておきましょう。次回作る時には延ばす作業からなので、時間を短縮できます。
実際に完成した土台でベイクドチーズケーキを作ってみました。作るだけでは面白くないので、市販のビスケットで作った土台のものと食べ比べて、どのように違うかを確かめます。以降では、一から作った土台を『一から土台』、市販のビスケットを利用して作った土台を『ビスケット土台』として書いていきます。
切り分ける時
まずはチーズケーキが完成して切って取り分ける時です。一から土台では土台が1枚なので、壊れることなくお皿に取り分けるとこができます。ビスケット土台は粉砕したビスケットをバターで固めているだけなので、ボロボロと崩れてしまうことがありました。
食感
次に食感です。これは好みもあると思いますが、私は一から土台の方が圧倒的に美味しかったです。味というよりも食感が良く、ビスケット土台では出せないサクサク感がりました。
湿気りやすさ
最後は土台が水分を吸う早さです。これが遅いほどいつまでも食感が良いです。チーズケーキを作ってから数日かけて食べてみましたが、2〜3日後にはどちらもシナっとなってしまいました。湿気る早さはあまり違いがないようです。
総合すると、チーズケーキの土台は自分で一から作った方が美味しかったです。ただ手軽なのはビスケットを利用して作った土台で、かかる時間や使う道具が少なくてすみます。どちらで作るかはその時の状況によりますが、私は一から土台の方が味にまとまりが出るので好きです。
今回、市販のビスケットを利用せずに、小麦粉やバターなどを使って一から土台を作りました。手間がかかっているせいなのか、やはり美味しく感じます。作るのに時間がかかりますが、それに見合うだけの良さがありました。まずは市販のビスケットを利用して作り、それに満足できなくなったら自分で作ってみてはいかがでしょうか。
これはセルクルと呼ばれるもので、大きなクッキー型と思ってください。底がないので型から外す時にコツがいります。どちらかと言うと、底取れ式の型の方が初心者向けになります。セルクル用敷板も一緒に購入した方が使いやすいでしょう。
こちらは底取れ式の型です。土台を入れる時には、底板と同じ大きさになるように切り出します。私もやってみましたが意外と難しく、何回か微調整をして入れました。