水耕栽培で「枝豆」を作っています。多段式装置でちゃんと育つでしょうか

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 4月になると様々な野菜の種が販売されるようになります。ホームセンターだけではなく、100円ショップもそうです。最寄り駅にあるダイソーにもほうれん草や水菜、トマトなどの種が売られており、その中でも私の目に止まったのが「枝豆」です。収穫したての枝豆を茹でて食べると非常に美味しいと聞いたことがあります。今は水耕でハーブと葉物野菜を1つずつ育てています。そこで3つ目に育てる野菜として枝豆にすることにしました。

 次に水耕栽培装置ですが、ちょうどこの間新しい試みを思いつき、それを形にしました。

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 この装置は容器の中を多層にすることで根と空気が触れる面積を増やし、根腐れの防止や成長促進効果を狙ったものです。しかこれはしあくまでも私の想像なので、本当にそうなるかは分かりません。そこでまず第一段階として、このシステムでちゃんと育てられるのか、何か実験体にする植物がないか機会をうかがっていました。

 この2つを組み合わせ、新しいコンセプトの水耕栽培装置で枝豆を育て、収穫したてを食べたいと思います。頭の中ではもう鈴なりに枝豆がなっています。果たして現実になるのか、その成長を記録したいと思います。

 

 

 

 

2018年3月31日 種まき

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 まずは100円ショップで購入した枝豆の紹介です。この品種は早生種なので普通のものよりも早く収穫できるとのことです。直径は約8mm、加熱してないためか節分で撒く豆よりも緑かかっています。

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 3つの種を約2cmの深さに植えました。培地にハイドロボールを使いましたが、表面が乾きやすかったのでラップを軽く掛けています。また液体肥料には、微粉ハイポネックスを水道水で1000倍に希釈したものを使用しています。

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 ちなみに、種を湿らせたティッシュペーパーの上に一日ほど置いたら、吸水して2倍以上に膨れました。これを植えても良かったかもしれません。

 

2018年4月5日 もう少しで発芽

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 昨日の夜の時点では、種の頭が少し見えている状態でした。今日会社から帰ってくると、双葉が開きそうなところまで成長していました。今までは室内で管理していましたが、しっかりとした苗になるように日光のよく当たるベランダに位置を変えようと思います。

 

2018年4月8日 種が割れて初生葉が見える

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 前回からすぐに双葉が開くかと思いきや、まだこの状態です。やはり大きな種はゆっくり成長するのでしょうか。

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 種の中に入っている初生葉が見えてきました。目を良く凝らしてみると、産毛がたくさん生えているのが分かります。

 

2018年4月11日 双葉が開きかける

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 ここ数日で急に背丈が伸びてきました。双葉が開きつつあり、その中から大きくなった初生葉が出てきています。

 

2018年4月12日 双葉の展開(発芽から0日目)

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 種がハイドロボールから出てきてから約1週間。ようやく双葉が開きました。この日を発芽0日目としようと思います。種を3個蒔きましたが、そのうち1つはまだ初生葉が少し見えている状態で、全然成長してくれません。

 

2018年4月15日 初生葉が開く(発芽から3日目)

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 双葉が開いてから3日目で初生葉が開きました。丈も少し伸びました。

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 よく観察すると葉脈が薄っすらと透けていて、とてもきれいです。

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 根の状態を確認するために、蓋を少し開いて写真を撮ってみました。プラカップの中に太い根が何本もあります。またいくつかはマイクロファイバー布巾を突き抜けて、さらに下の層に行っているようです。これからの成長に期待です。

 

 

2018年4月20日 本葉が出てくる(発芽から8日目)

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 葉に隠れて見にくくなっていますが、1つだけ成長速度の遅かった種がここにきて一気に育っています。

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 初生葉が開ききって、その間から本葉が出てきています。

 

2018年4月22日 3本全て成長(発芽から10日目)

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 発芽から10日目です。種を3つ蒔きましたが、欠損することなく全て葉が展開しました。もう少し大きくなったら1株を抜いて、2本立てで育てようと思います。

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 双葉の間から新しい芽が出てきています。

 

2018年4月24日 3本→2本に間引く(発芽から12日目)

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 3本とも初生葉が良く育ち、だんだんとカップでは狭くなってきました。このタイミングで間引きをしようと思います。枝豆の育て方を調べると、多くの場合2本立てで成長させるようです。

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 そこで一番成長の遅かった株を根本から切り、2本としました。1本少なくなったので栄養が良く吸収できるでしょう。

 

2018年4月26日 初生葉が枯れ出す(発芽から14日目)

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 帰宅して枝豆を確認すると、片方の初生葉が変色して枯れ始めています。念の為、この葉は切り取りました。他の葉に感染しないか心配です。

 

2018年4月30日 強風で傾く(発芽から18日目)

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 枝豆は徐々に成長しています。最初に開いた本葉は結構大きくなってきました。

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 大きくなった本葉を見ると、虫にかじられたような跡がありました。本葉は薄くて柔らかそうです。人間が見てもそうなのですから、きっと虫にとっても美味しいのでしょう。近くを探しましたが、潜伏の形跡すらありませんでした。

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 昨日と今日は風が強い日です。今までは背丈が低かったので大丈夫でしたが、この高さになると風で煽られて株元から傾いてしまうようです。枝豆を支える培地にはハイドロボールを使用しました。粒子が大きいので簡単に動いてしまい、株を支えきれないのかもしれません。

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 そこで粒子の細かいバーミキュライトを間に詰めて、補強することにしました。まずはバーミキュライトをハイドロボールの上に置きます。

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 そうしたら割り箸などの棒で突き、中まで充填させます。さすがに底までは詰めきれませんでしが、これで良しとします。

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 最後に液体肥料を流し入れて完了です。茎をつまんで振ってみましたが、しっかりと固定されています。取りあえずこれで様子を見てみましょう。

 

2018年5月3日 斑点細菌病を患う(発芽から21日目)

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 発芽から20日が過ぎました。この日も強い風が少し吹いています。

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 先日行った株を支える対策は、あまり上手く機能していないようです。次回からはハイドロボールではなく、バーミキュライトのみの方が良いかもしれないです。

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 4月26日に続いて、枝豆の葉に異常を発見しました。葉全体に茶色い斑点が出てきており、縁の部分は枯れているところもあります。この葉だけではなく、範囲は小さいですが他の葉にも同じような症状が見られます。

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 歯の裏側には茶色い斑点は見られません。この症状を調べてみると、どうも「斑点細菌病」に近い感じがします。この病気に効く薬を見つけたので、後日買ってこようと思います。

 

2018年5月5日 薬を散布(発芽から23日目)

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 枝豆も大きくなり、新しい葉がどんどん出てきています。一番上には5枚目の葉が見えています。もう少しで摘心をする頃合いになるでしょう。

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 斑点細菌病と思われる葉は、さらに症状が広がっています。

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 他の葉にも同じような斑点を見つけました。先日薬を買ってきましたので、早速使ってみましょう。

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 購入したのは「サンボルドー」と呼ばれる殺菌剤です。この薬を散布すると葉に薄い膜を作り、そこから徐々に出てくる銅イオンで細菌の成長を抑制する...そうです。あくまでも予防薬ですので、症状が出てしまった箇所の治療はできないことに注意が必要です。

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 この商品は2gずつの小袋が10個入っています。これを水道水で500倍に希釈して散布します。500g入りのものもありましたが、農家にならない限り使い切れないと思ったので、今回は少量入りのを買いました。

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 水道水に溶かして、スプレーボトルに入れました。これを枝豆に散布します。

《2020年5月1日 追記》
 確認したところ、サンボルドーは枝豆への登録がありませんでした。同じ銅水和剤である「Zボルドー」は野菜類の登録がありますので、こちらを使用して下さい。大変申し訳ございませんでした。

 

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 葉の上からだけではなく下側からもスプレーし、株全体にかかるようにします。散布量としては、葉から滴るくらいを目安にしました。

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 葉にかけた薬液が蒸発すると、白い跡が残りました。取りあえず、これで様子を見ようと思います。説明書を読むと、この薬は症状発生前または初期に7~10日おきに数回連続散布するようにと書かれていました。来週末にもう一度使ってみます。

 

2018年5月12日 摘芯(発芽から30日目)

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 枝豆が発芽してから1ヶ月経過しました。一週間前よりも葉が大きくなっている気がします。

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 斑点細菌病と思われる葉は症状がさらに悪化し、縮れてきてしまいました。ただこの葉を除いて、病気が進行している部分はありません。先週散布した薬が効いているのでしょうか。念のため、本日で2回目の散布を行いました。

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 本葉が5枚くらいになったので予定通り摘芯をします。上の写真が摘芯前、下が摘芯後です。枝豆は一番成長する部分がなくなると、脇芽を伸ばしてきます。そうなると花の数が増えて収穫量が増大するという算段です。果たして目論見通りになるでしょうか。

 

2018年5月20日 小さなサヤを発見(発芽から38日目)

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 先週行った摘心の効果は現れているでしょうか。予定では脇芽が伸びているはずです。

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 大きな葉に隠れて見にくいですが、下の枝の脇芽は大きくなってきています。上の方の脇芽にはあまり変化はありません。いえ、そんなことよりもいつの間にか枝豆のサヤっぽいものができています。

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 確認すると、いくつかの枝の分岐点にサヤがありました。先週の土曜日にはなかったので、平日に花が咲いて実が付いたようです。私の中では勝手に、もっと大きく育ってからサヤができるものかと思っていました。

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 写真中央にある先端が白い芽が蕾でしょうか?毎日夕方に見ていますが、花が咲いていた記憶はないです。もしかしたら花が小さくて気付かなかったのかもしれません。今日から注意深く観察しようと思います。

 

2018年5月23日 サヤが大きくなる(発芽から41日目)

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 葉が茶色く枯れる斑点細菌病は、サンボルドーを7日ごとに1回散布したら3回目で治りました。念のため、今週末に4回目を行ってから終了にしたいと思います。
 この栽培装置で育てている枝豆はやはり風に弱く、いつも違うカットの写真になってしまいます。

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 前回見つけたサヤは2cm程度でしたが、今日見てみると4cmまで成長していました。数は2株で約10個です。まだ蕾がありますのでもう少し多くなりそうです。

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 観察していると、やはりこの白い芽が枝豆の花ですね。花が落ちたところからサヤが伸びていることが分かるかと思います。

 

2018年5月27日 枝豆らしいサイズになる(発芽から45日目)

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 摘心をしたからか、先週と比べて枝豆の株が大きくなっている様子は見られません。

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 サヤは大きくなっており、サイズだけは市販の枝豆と同じ長さになりました。ここから実が太ってくるのでしょう。サヤを数えたところ、前回は2株で10個でしたが、今は12個になっていました。せめて20個は収獲したいところです。

 

2018年6月5日 花芽が枯れる(発芽から54日目)

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 今週も枝豆全体には大きな変化はありません。

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 サヤを発見してから15日がたちました。豆は大きくなりつつあり、指で摘むとその膨らみ具合がよく分かります。今の状態でも食べれそうな大きさですが、もう少し太らせようと思います。

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 困ったことに、花芽は付くのですが全て枯れてしまう現象が起きています。新しく花が咲かないので、今育っているサヤ以上の数を収獲するのは難しそうです。種の方に栄養が回るせいで枯れるのでしょうか?いまいち原因が分かりません。

 

2018年6月9日 斑点細菌病の再発(発芽から59日目)

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 発芽してから約60日が経過しました。遠目からでもサヤが膨らんでいるのが分かります。ちなみに下の写真にはカマキリの子供がいるのですが、見つけられるでしょうか?

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 最近葉の調子がおかしい…と思っていたら、斑点細菌病が再発していました。この葉は症状が軽い方です。

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 ひどい場合は全体が黄色くなってしまったものや、葉自体が落ちてしまったものもあります。
 大豆は花が咲いてから35日目くらいで収獲となります。今は25日目なので、あと10日間ほどどうにか耐えてほしいです。前回と同じく、薬としてサンボルドーを500倍に希釈した溶液を散布しました。これで少しでも症状の進行が遅くなればと思います。

 

2018年6月16日 収穫前日(発芽から66日目)

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 先週、斑点細菌病が再発してしまった枝豆は今このような状態になっています。
 薬を散布しましたが症状は改善せず、葉は次々と黄色くなって落葉しています。左側の症状が進んだ葉を触ったら、ぽろりと取れてしまいました。

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 葉は病気ですが、その病原菌はサヤに感染しないのでしょうか?特に問題なくどんどん膨らんでいます。

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 今の膨らみ具合はこんな感じです。市販の枝豆よりも膨らんでいて、指で摘めば身が飛び出してきそうです。
 過去の履歴を見ていると、枝豆の花が咲いたのが5月15日頃、つまり今日で31日目になります。種袋の説明では花が咲いてから35日目が収穫の目安のことです。病気の件もありますし、明日収穫したいと思います。

 

2018年6月17日 収獲(発芽から67日)

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 月日がたつのは早いもので、枝豆の種を植えてから67日目となりました。今日が収穫日になります。
 収穫する前に改めて全体を見ると、左側の株の成長が悪いことに目が付きます。この株は発芽するのは早かったものの、それからの成長速度は遅かったです。また最初に斑点細菌病にかかったのも、こちらの株でした。種の大きさに違いはなかったので、純粋に育つ能力や抵抗力が最初からが少なかったのかもしれません。数株の栽培では、いかにして成長する株を「間引かないか」が重要だと感じました。
 どちらの株も30日目に摘心をしましたが、これは一番成長する場所を取り除くことで側芽を成長させ、収穫数を上げるために行いました。しかし特に側芽が伸びることなく、ほぼ摘心をした時の姿で実がついてしまいました。この原因は気候や液体肥料の種類、水耕栽培容器の仕組みなどといった色々な要因が考えられ、1つに特定するのは難しそうです。

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 液体肥料を入れている場所はアルミホイルで遮光をしていましたので、あまり藻は生えませんでした。液体肥料の量は常に容器の1/2~1/3になるようにし、根と空気が触れ合う時間が長くなるように心掛けました。こうすることで根に酸素が十分に供給され、成長が促進される…と思っていたのですが、今回の栽培ではいまいち効果が分かりませんでした。次回の栽培では、液肥の中で根を伸ばす通常の水耕栽培でチャレンジして、違いを比較したいと思います。

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 根を容器から取り出してみました。今回の栽培容器には複数の層があります。多くの根は中間層に集中しており、一番上と一番下の層にはあまりありませんでした。
 マメ類の根には「根粒」と呼ばれる、直径数mmのコブのような器官があります。この器官には微生物が住み着いており、通常は栄養分にできない空気中の窒素を、植物が取り込める形に変換する働きをしています。
 土耕栽培ですと根粒はたくさん見られるのですが、水耕栽培では全くできていないことが写真から分かります。この理由としては、液体肥料に十分な量の窒素源があったため根粒を作る必要がなかったこと、そしてそもそも根粒に住み着く微生物がいなかったためできなかったことが考えられました。

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 次にサヤを見ていきましょう。今回は2本立てで育てましたので、株が2つあります。まずは小さい方からです。前述の通り、この株は発芽した時から元気がなく、あまり大きくはなりませんでした。そのせいか付いた実の数は6個でした。

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 今度は大きい方の株です。こちらには10個のサヤが付いています。

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 サヤは十分に膨らんでおり、しっかりとしたクビレができていました。それでは収獲をしましょう。

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 サヤを枝から切り取って収穫をします。2株で合計16個を取るとこができました。サヤの中には豆が1個しか入っていないものもあれば、3個入っているものもあります。約半数が3個入りでした。

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 収穫した枝豆を手に乗せてみました。なんとか一掴みになる量です。早速、この収穫したての枝豆を茹でて食べましょう。

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 茹でる前にまず、サヤと枝がつながっていた方の端を少し切ります。こうすることで早く茹で上がり、また塩味が付きやすくなる効果があるそうです。このサヤを塩もみし、お湯で5分間茹でます。

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 茹で上がったらザルでお湯を切り、皿に盛り付ければ完成です。収穫してから10分で食べられるのは家庭菜園ならではです。

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 食べる前に豆を見てみます。サヤを指で押すとピョコッと顔を出してきます。

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 出てきた豆にはハリがあり、とても美味しそうに見えます。私が枝豆を育てようと思ったのは、とあるウェブサイトを訪れたのがきっかけです。そのサイトには「採れたての枝豆は甘みがあって美味しい!」とのコメントが書いてありました。本当にそうなのか、熱いうちに食べて確かめてみましょう。
 茹で時間が少し短かったからか、豆に歯ごたえがあります。居酒屋で食べる枝豆よりも幾分固いですが、私はこちらの食感がある方が好みです。味はスーパーで枝ごと売られている枝豆と遜色ありません。土で育てなくても枝豆の味がするのは、なんとも不思議な感じがします。ただ残念なことに特段甘みは感じられませんでした。枝豆の品種によって甘味は違うのでしょうが、私が購入した100円ショップの品種は至って普通のものだったのかもしれません。

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 枝豆は食べだすと止まりません。たった数分で全部食べてしまいました。枝豆を育てて約70日…食べるのは一瞬です。

 

まとめ

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 それでは今回のまとめになります。

・枝豆は発芽してから約70日、開花してから約35日で収穫できました。この収獲日数は土耕栽培の場合と一緒になります。 水耕栽培でも成長速度は変わらないようです。

・水耕栽培では根粒ができませんでした。これは窒素源がたくさんあるのと、根粒に住み着く微生物がいなかったからと考えられます。

・収穫できた枝豆のサヤは全部で16個でした。数は少なかったですが、味は市販の枝豆と遜色ありませんでした。多層式の栽培容器でもちゃんと育つことが分かりました。

 枝豆は病気になったり、再発したり、収穫量が少なかったりと、育てるのが難しかったと感じました。今回の栽培の目的である「多層式の栽培容器で野菜は育つのか?」という疑問ですが、株の成長度合いはともかく、収獲まで育てることができることが分かりました。もっと上手く育てる方法があると思いますので、これから研究していきたいです。次回の栽培では、お腹一杯になる程の枝豆を収穫できているはずです。
 これにて多層式の水耕栽培容器を使った枝豆の水耕栽培は終了になります。葉物野菜と比べると育てるのが難しかったですが、その分育て甲斐があります。一度チャレンジしてはいかがでしょうか?

 

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